Clashクライアント使用ガイド

サブスクリプション導入 → プロキシモード選択 → 接続開始 → 動作確認、4ステップで一気に解説。各ステップでどこを操作し、何が表示され、次に何をするかを明確に説明。この通りに進めれば、クライアントのインストールから正常なネット接続まで10分以内で完了します。

予想所要時間 10分 5プラットフォーム共通の手順 初心者でも安心

クライアントによって画面レイアウトは異なります。Clash Verge RevとClash Plusは機能メニューが左側のサイドバーにあり、FlClashは下部のタブバーを使用し、モバイル向けクライアントの多くはサブスクリプションとノードを2つの画面に分けています。本文では機能名(「サブスクリプション」「プロキシ」「設定」など)で操作を説明しているので、お使いのクライアントで同じ名前または似た名前の項目を探してください。4ステップの流れ自体はどのクライアントでも変わりません。用語がわからない場合は用語集を確認すれば大丈夫で、そのまま先に進めます。

準備作業:クライアントを用意し、サブスクリプションリンクを入手する

目標:クライアントが正常に起動し、使えるサブスクリプションリンクを1本手元に用意する

始める前に2つのものを用意します。インストール済みのClashクライアントと、サブスクリプションリンクです。クライアントがまだない場合はクライアント取得ページでお使いのOSに合ったものを選んでください。5プラットフォーム分のインストーラー、実機レビュー、評価がまとめてあるので、おすすめの項目をそのまま選べば迷いません。インストール手順は一般的なソフトと同じです。Windowsはインストーラーをダブルクリックして「次へ」を進めるだけ、macOSはdmgを開いてアイコンを「アプリケーション」フォルダにドラッグ、Androidはapkのインストール時に「不明なソースのアプリ」という表示が出たら設定画面でこのインストールを許可、iOSはApp Storeから直接入手、Linuxはディストリビューションに応じてdebまたはrpmパッケージを選んでインストールします。

インストール後に一度起動し、メイン画面が正常に開くことを確認します。デスクトップ版は通常システムトレイやメニューバーに常駐するので、その小さなアイコンをクリックすればメインウィンドウを呼び出せます。初回起動時に画面が空っぽなのは正常です。まだ設定がないだけなので、あちこち触らず落ち着いて進めましょう。

サブスクリプションリンクはサービス提供元から入手します。ユーザーセンターにログインし、「サブスクリプション」「ワンクリック取得」「サブスクリプションリンクをコピー」といったボタンを探してください。コピーされるのはhttps://で始まる長いURLです。このリンクが設定情報の取得元となり、クライアントが定期的にノードとルールを取得します。第三者への公開共有は避けてください。「サブスクリプション」の意味がまだよくわからない場合は、用語集のサブスクリプションと設定のカテゴリに詳しい説明があります。ここではリンクを手に入れれば次のステップに進めるということだけ覚えておけば十分です。

ステップ1:サブスクリプションを導入し、ノード一覧を表示させる

目標:プロキシ画面にグループとノードの一覧が表示される

クライアントを開き、サイドバーまたは下部のタブから「サブスクリプション」ページ(クライアントによっては「設定」や「Profiles」とも表記)を探します。開くと入力欄と「インポート」「ダウンロード」といったボタンが表示されます。先ほどコピーしたサブスクリプションリンクを入力欄に貼り付けて「インポート」をクリックすると、クライアントがすぐに通信して設定を取得します。通常1〜2秒ほどで画面に設定カードが1枚追加され、設定名や更新日時が表示され、クライアントによっては使用量も表示されます。

カードが表示されたら、それをクリックして選択状態(ハイライトまたはチェックマーク)になっていることを確認し、次に「プロキシ」画面に切り替えます。ここには複数のプロキシグループが並んでいるはずで、いずれかのグループを開くとノード名の一覧が表示されます。この画面が表示されれば導入は成功です。プロキシ画面がまだ空の場合は、サブスクリプション画面に戻って設定カードが選択されているか確認してください。これは初心者が最もよく見落とすポイントです。

インポートをクリックした後にダウンロード失敗や読み込みが長時間続く場合は、まず3点を確認します。1つ目はリンクが正しくコピーされているかです。長いリンクはウェブページからコピーする際に末尾が切れやすいので、ユーザーセンターの「コピー」ボタンで再度取得し直すのがおすすめです。2つ目は現在のネットワーク自体が正常かどうかです。サブスクリプションの取得は通常のネットワーク通信を利用します。3つ目は時間を置いて再度試すことです。提供元のサーバーが一時的に不安定になることもあります。何度も失敗する場合、多くのクライアントは「ファイルからインポート」に対応しています。サブスクリプションリンクをブラウザのアドレスバーに貼り付けてyamlファイルをダウンロードし、サブスクリプション画面でそのローカルファイルを選んでインポートすれば同じ効果が得られます。より詳しい失敗の原因(レスポンスコードの意味、UA制限など)は上級者向けの内容で、トラブルシューティングガイドのサブスクリプションの章で体系的に解説しているため、ここでは省略します。

ついでにもう一つ、サブスクリプションカードのメニューに「自動更新」の項目があれば有効にしておきましょう。ノード情報は提供元の調整によって変わることがあり、自動更新にしておけば後から手動で更新する手間が省けます。

ステップ2:プロキシモードを選び、ノードを1つ選ぶ

目標:モードをルールに設定し、グループ内で低遅延のノードを選択する

サブスクリプションを導入したら、すぐに接続せずに1分だけ「どう振り分けるか」を決めておきます。クライアントのホーム画面またはプロキシ画面にモード切り替えがあり、通常はルール(Rule)グローバル(Global)直接接続(Direct)の3つの選択肢があります。それぞれの役割は明快です。ルールモードは設定ファイル内の振り分けルールに従って自動判断し、プロキシを通すべき通信はプロキシ経由、直接つなげる通信は直接接続にします。グローバルモードはすべての通信を無条件でプロキシに流します。直接接続モードはプロキシ機能を一時的にオフにするようなものです。

普段はルールモードを選ぶのが基本です。ローカルのサイトへのアクセスが遠回りにならず速度が保たれる上、無駄なプロキシ通信も発生しません。サブスクリプションに付属のルールセットはほとんどの人にとってそのままで十分です。グローバルモードは一部のソフトが振り分けルールに従わない場合の一時的な切り替え用で、使い終わったらルールモードに戻すことを忘れないでください。グローバルモードを長時間つけたままにするのは、初心者が「ネットが遅くなった」と感じる一番の原因です。ルールがどのように判定されているか(ドメインの末尾、IPレンジ、GEOIPなど)を知りたい場合は、用語集のルールと振り分けのカテゴリに詳しく説明されていますが、このステップの操作には影響しません。

モードを決めたら「プロキシ」画面に戻ってノードを選びます。プロキシグループを開いたら、まず画面上の速度テストボタン(雷や波形のアイコンが多い)をクリックします。数秒後に各ノードの横に遅延がミリ秒単位で表示されます。緑色で3桁以内が快適、黄色は使える範囲、赤色やタイムアウト表示のノードはスキップしましょう。遅延の低いノードをクリックして選ぶとハイライトされ、これで選択完了です。手間を省きたい場合、多くのサブスクリプションには「自動選択」グループが付属しており、定期的に速度テストを行って最速のノードに自動で切り替えてくれるので、このグループを選んでおけば以降は放っておけます。

一つ注意点があります。遅延の数値は「接続確立の速さ」を示すものであり、ダウンロード速度と完全に一致するわけではありませんが、ノードを選ぶ最初の基準としては十分に信頼できます。ノードを選んだら準備は全て完了です。次はいよいよ通信をクライアントに通します。

ステップ3:システムプロキシを有効にし、通信をクライアントに通す

目標:システムの通信がクライアント経由で転送され、スイッチがオンの状態になっている

前の2ステップが終わると、クライアントは「プロキシの準備」が完了していますが、システムの通信はまだクライアントに渡されていません。このステップでその大元のバルブを開きます。プラットフォームごとに手順が少し異なるので、該当するものを確認してください。

  • Windows / macOS:クライアントの設定ページまたはホーム画面で「システムプロキシ」(System Proxy)のスイッチを探し、オンにします。スイッチが点灯すると、クライアントが自動的にシステムのプロキシ設定を変更し、ブラウザや大半のソフトの通信がクライアント経由になります。macOSでは初回オン時にシステムが認証ダイアログを表示することがあるので、パスワードを入力して許可してください。
  • Android:モバイル版には「システムプロキシ」のスイッチはなく、代わりにメイン画面に目立つ起動ボタンがあります。タップするとシステムが「〇〇がVPN接続を作成しようとしています」という確認ダイアログを表示します。これはAndroidの標準的な承認フローで、「OK」を押すとステータスバーに鍵のアイコンが表示され、通信経路が確立されたことを示します。
  • iOS:Androidと同様に、App内の接続ボタンをタップします。初回は「VPN構成の追加を許可」というシステム設定への案内が表示され、Face IDまたはパスコードで一度認証すれば完了です。それ以降はApp内のスイッチをタップするだけで接続できます。
  • Linux:デスクトップ版クライアントにも同様にシステムプロキシのスイッチがありますが、一部のデスクトップ環境(特にWaylandセッション)では自動設定が反映されない場合があります。スイッチが効かない場合は、システム設定の「ネットワーク → プロキシ」で127.0.0.1とクライアントのリスニングポート(デフォルトは7890が多いですが、クライアントの設定画面の表示を確認してください)を手動で入力します。コマンドライン環境での構築は別の方法になりますが、ブログのLinux構築記事で詳しく解説しています。

スイッチをオンにしたら、クライアントのメイン画面の状態変化に注目してください。多くのクライアントでは動き出すトラフィックグラフが表示されたり、タイトルバーに「接続済み」の表示が出たりします。これらのサインが見られれば通信は既に流れています。なお、設定の中にTUNモードというスイッチを見かけることがあります。これはシステムプロキシよりも徹底的に通信を制御する方式で、システムプロキシを無視する頑固なソフトにも対応できますが、管理者権限が必要で設定も複雑になるため、初めての方は触らなくて構いません。詳しく知りたい場合は用語集の項目を確認してください。

ステップ4:動作確認と、うまくいかない場合の逆順チェック

目標:プロキシが実際に機能していることを確認し、失敗時にどのステップに問題があるか特定できるようにする

最後のステップでは、2つの動作で正常に動いているか確認します。1つ目:ブラウザで実際にアクセスする。これまで開けなかったサイトにアクセスし、正常に読み込まれれば最も直接的な動作確認になります。ブラウザのキャッシュによる「開けているように見える」誤認を避けるため、新しいシークレットウィンドウで試すのがおすすめです。2つ目:クライアント側の記録を見る。クライアントの「接続」または「ログ」画面に切り替え、ページにアクセスしながら新しい接続記録が流れているか、ホーム画面の上り下りのトラフィックグラフが動いているかを確認します。記録があり、トラフィックが流れていれば、通信は確かにクライアントを経由しており直接接続には迂回していないことになります。

両方の確認が取れれば、一連の流れは完全に機能しています。日常的に気を付けるのはあと2点だけです。起動時にクライアントが動作していることを確認する(設定で「起動時に自動実行」をオンにできます)ことと、ノードが遅くなったらプロキシ画面で再度速度テストをして別のノードに切り替えることです。

ページが開かない場合は慌てず、「直前の工程から近い順」に逆算して確認していけば、通常3手順で原因を特定できます。

  1. まずノードを確認:プロキシ画面に戻って再度遅延テストを行い、現在選択中のノードがタイムアウトを表示していたら、緑色の低遅延ノードに切り替えてすぐに再試行します。1つのノードだけ不調になるのが最も多い原因で、初心者のトラブルの大半を占めます。
  2. 次にスイッチを確認:システムプロキシ(またはモバイル版の接続スイッチ)が実際にオンになっているか確認します。一部のセキュリティソフトやシステム更新がひそかにプロキシ設定を元に戻すことがあり、スイッチを一度オフオンし直せば復旧します。
  3. 最後にモードを確認:モードが「直接接続」で止まっていないか確認します。ルールモードで特定のサイトだけ開けない場合は、一時的に「グローバル」に切り替えてテストしてみてください。グローバルで開けるならルールがマッチしていないだけで、通信経路の問題ではなく設定側の問題です。

3ステップを逆順に確認してもまだつながらない場合、原因はより深い層(DNS汚染、ポート競合、ファイアウォールによるブロックなど)にある可能性が高いです。このページで無理に解決しようとせず、トラブルシューティングガイドの「ネットにつながらない/ノードがタイムアウトする/サブスクリプションの取得に失敗する/速度が遅い」といった症状別の章を参照するほうがずっと効率的です。

ひと通り終えたら、次はどこへ

4ステップを終えれば基本的な利用には十分です。さらに深く使いたい場合は、必要に応じて使い分けてください。日常的な疑問(トラフィック、更新、複数デバイスなど)はよくある質問ページで答えを探せます。設定ファイル内の分からない用語は用語集で確認できます。サイトごとの振り分けカスタマイズやDNSの調整といった上級テクニックは、トラブルシューティングガイドとブログに体系的な長文記事があります。各プラットフォームの初回インストールでよくあるつまずきについては、ブログに専用のチェックリスト記事もあります。